NCN米国大学機構の日本人学生受入制度では、高校1年生・2年生から留学準備を開始できる「準備生課程」を実施しています。では、早くから準備をするメリットとは何でしょうか?また、実際にどのような指導が行われているのでしょうか?確認していきましょう。

アメリカの大学進学に必要な要素

まずアメリカの大学進学に何が必要なのか確認してみましょう。簡単にまとめると以下の3点です。

1. GPA(評定平均)のアップ

大学選びに関わる高校の評定平均

アメリカの大学の入学審査で最も大切なのは、高等学校の評定平均値です。例えば高3で受験の際には、高校から英文成績証明書を発行していただき、提出時点までの全学年全教科の評定をベースに、GPAと呼ばれる一種の評定平均を算出していきます。

各大学では入学申請に必要な最低GPAの数値を定めており、単純に言えばGPAが高ければより上位の大学を選びやすくなります。実際の審査時には学力や英語力の検討もあり、GPAが全てではありません。しかしGPAが足りなければ入学したい大学に入学申請ができませんから、やはり重要です。

参考:GPA (Grade Point Average)とは

GPAは、アメリカ式の4段階評価における全学年全教科の評定平均値であり、日本の高校の5段階評価から変換する場合は、全学年全教科の5段階評定平均値から「1」を引くとGPAの目安になります(正式な計算は異なります)。従って、"GPA3.0"は、高校の評定平均で約4.0となります。詳細なGPAは共通審査の際に提出していただいた成績証明書をもとに、本機構で算出します。

※通知表では10段階評価や100点法などで表記されている高校も、成績証明書では各高校の定めた基準により5段階評価に変換されます。

2. 英語力の準備

英語力は当然必要

アメリカの大学に進学するのに英語が必要というのは言うまでもないでしょう。大学受験に向けての学習と異なるのは、読む、書く、聞く、話すという四技能の基礎を徹底して磨き、授業や学生生活に対応できるようにしていくという点です。最終的にはTOEFL®️等のスコアが目標になりますが、高1・高2で平均的な英語力の場合はそれ以前の基礎固めの段階です。

3. 大学の授業に向けた準備

大学での学習準備もしておきたい

進学先の大学の検討時には、大学での専攻や学習内容も確認していきます。せっかく事前に分かるのであれば、英語以外の大学の授業に向けた準備もしていきましょう。

高校によっては文理選択や科目選択にも影響してきます。ほとんどの科目は大学に入ってからの学び直しもできますが、新しい内容と並行して学習するのは負担も大きいですし、高校のうちに理解しておけばアメリカでは学び直しの時間をより発展的な内容に割けるため、より充実した留学生活を送ることができるでしょう。

参考: 課外活動やボランティアは?

特に熱心な保護者の方からよくいただく質問が、「アメリカの大学進学は課外活動やボランティアに積極的に取り組む必要があるとインターネットで見たが、何をさせたら良いのでしょう?」というものです。

もちろん、色々な体験をすることは人生の上で大切なことですし、評価の一環にはなりますので、機会があればぜひ積極的に取り組んでいただきたいのですが、こと入学審査の評価という点では、GPAなどの数値評価に優るものではありません

では、なぜそういった論調が出てくるかというと、例えばトップスクールに挑戦する上では、多くの受験者が評定平均満点、もしくはそれに近い成績を当たり前のように提出してくる中で、「差をつける要素」として経験や人間性のアピールが必要ということなのです。

また、アメリカの高校ではこういった経験でGPAに加点をされることもあり、アメリカ人と留学生の入学審査は別であるにも関わらず、アメリカ人向けの情報をそのまま留学生にも誤認して当てはめているケースも見られます。(アメリカ人学生の中には"GPA4.3"など普通では無理な成績をマークする学生もいます)

一番避けたいのは、こういった課外活動が重要という部分だけに注力して、肝心の成績や本質的な学力が伴わないという本末転倒な事態です。成績あっての付加価値ですから、まずは本業である学校の勉強をしっかり行った上で良い経験ができればベストと考えておきましょう。

準備生課程のメリット

では、これらを踏まえて準備生課程のメリットと指導内容についてまとめてみましょう。

無駄のない学習ができる

日本の大学入試を考えた際には、どうしても「入試のための勉強」になる側面があります。そのため、文系か理系か、どの科目を選ぶか、さらに極論すれば「どの科目を捨てるか」といった議論になりがちです。

ただ正論を言えば、高校での学習には「不要な科目」はありません。また、日本の大学入試向けの学習のゴールは「入試に必要な教科でなるべく難しい問題を解けるようになること」で、入試が終わると不要になる細かい知識やテクニックも多々あります

一方、アメリカの大学の留学準備学習は「大学での受講を意識しながら、なるべく得意な科目は伸ばし、苦手な科目を作らない」ことであり、しっかり準備しただけアメリカに行ってから成績が取りやすくなるより早く先に進めることになります。入試を気にすることなく、勉強したことが100%無駄なく生きるのが早期にアメリカの大学進学を決めた場合のメリットの一つです。もちろん、GPAを良くしていくことも大切です。

大学を決めてから準備学習

この場合、進路や大学があらかじめ決まっていることが、安心して準備を行えることにつながります。

そこで準備生課程では、進学先の大学を一度決定した状態で学習計画を立て、実行していきます。決定後、準備を進める中で取り組みたい分野や専攻が変わったり、成績が上がった際には大学や専攻を変更することもできますから、まずは決めた目標に向けて全力で取り組んでみましょう。

英語の基礎力アップ/TOEFL対策

アメリカの大学進学にはTOEFLスコアが必要ということで、早速TOEFLの参考書を買ってきたという人もいることでしょう。

しかし、ちょっと待ってください。よほど英語が得意な人でなければ、TOEFLの問題は単語的にも文法的にも平均的な高校生には難しすぎる問題が多くあります。まずはそれ以前の中学高校で習うような基本的な英語を完璧にすることが必要です。逆に、特にTOEFL対策をしてこなかった学生でも、基礎にしっかり取り組めている学生は一発である程度良いTOEFLスコアを取れるものです。

TOEFLは小手先のテクニックでは対応できないだけに、基礎からのトレーニングを大切にしましょう。

準備生課程では、準備生審査での英語力のチェックを経て、学習計画を立てて着実な英語力アップに取り組んでいきます。この際、英語力によって本機構オリジナル教材や、さらに基礎強化が必要な場合は、市販の文法書や単語帳からスタートして、学習方法などを指導します。

英語力に合わせた指導内容

準備生課程に参加しているのは英語が得意な人ばかりではありません。現状では普通の英語力や、英語は苦手という人も、着実なステップを踏んでいけば必ずアメリカの大学で学べる英語力にアップします。むしろ苦手な人ほど早めのスタートを切り、指導を受けながら取り組んでみましょう。

すでに英語力が高い学生については、TOEFL対策を早期にスタートしたり他教科に力を入れた学習をするよう指導することもあります。さらにGPAや学力が伴っている場合は大学の指導内容の予習まで進むこともあります。語学や学力レベルに応じた指導を行いますので、まずはご相談ください。

「なぜ?」が分かればやる気が変わる

高校までは先生に言われたことに取り組む勉強や、大学入試に向けた勉強が中心で、なぜこれを勉強しなければならないのか、疑問を持ちながら学んでいることや、興味が持てない場合もあるのではないでしょうか?

前述の通り、準備生課程に参加することで大学入試に向けた勉強」から「大学の授業に向けた勉強」にシフトすることができます。例えば、「パイロットは航空機が飛ぶ仕組みを理解するために物理が必要」、「AIを勉強するには数学が必要」といった知識があり、それがどこに役立つか分かっていれば、高校での学習の必然性や意味、そしてやる気も変わってくると思います。

英語は入口、何を学ぶのか考えよう

アメリカの大学留学に向けての学習準備は、何も英語だけではありません。むしろ英語は入口であって、「英語ができた上で何を学ぶのか、何ができるようになりたいのか」を考える必要があります。例えば「英語で仕事をできるようになりたい」という希望なら、その「仕事」の部分を学ぶのが大学の正規授業なのです。

準備生課程では、大学で学ぶことをあらかじめ示した上で、高校でどんな勉強をしていくかも長期の学習計画の一環として指導していきます。

参考: やりたいことが決まらない場合は?

実際、NCNに進学相談に来られる高校生の約半数は、英語はうまくなりたいし、海外で活躍したいとは思っていても大学で学びたいことや将来の職業は未定という生徒です。特に高1・高2についてはよりその割合は高くなります。

考えてみれば当たり前のことで、まだ職業や大学の学習について知識が無い状態で将来を選べというのも無理な話ですから、全く悩むことはありません。これからの高校・大学生活の中で知識や体験を通じて決めていけば良いのです。

特にアメリカの大学では、在学中に専攻の変更は自由にでき、日本の大学のように転部試験を受けたり、再入学する必要は全くありません。試した上で他の道を選ぶこともできる柔軟さがあるのがアメリカの大学のひとつの特長です。

では、この段階でできることは何でしょうか?それは、いざ何かに取り組みたいと考えた時に、それを選べる状況にしておくことです。

やりたいことを「選べる状況」を作ろう

いざ興味を持った時に、「成績や英語力が足りない」「高校で学んでいないことがたくさん求められ選びにくい」というのは辛いことです。まずは英語力や学校の成績を上げてアメリカの大学に進学できる状態を作ること、なるべく苦手や捨てる教科を作らずにおくことなどが考えられます。この一方で、どんな職業があるのか、書籍やネット、そして実体験から知識をつけていきましょう。

私たちは、ほとんどの職業について、それを目指すならアメリカで何を学ぶのが良いのかという知識を持っていますし、先輩たちの事例もあります。進学説明会や準備生課程参加後の指導などを通じてどんどん相談してください

詳しくは進学説明会へ

米国大学や日本人学生受入制度の進学説明会を東京・大阪・オンラインで実施しております。ご参加、ご相談は無料です。

保護者の方へのメリット

最後に、保護者の方にとっての、主に資金面についてのメリットを記載しておきます。

早期の進路決定で費用計画が立てやすい

準備生課程では、原則として準備生審査(受験)の段階で大学を決定し、高3進級時に大学進学が正式確定します。早期にアメリカの大学進学が決まり、進学までの時間的猶予もあることから、教育資金計画が立てやすくなります

NCNでは、準備生審査を通じてターゲットとなる大学を決定した後、ご要望に応じてお見積書の作成や金融機関のご紹介も行っており、その上で意思決定をしていただける形式になっております。

早期にNCN特別奨学金支給を確定できる

同時に、準備生審査において大学の授業料が50%〜70%減免されるNCN特別奨学金の支給についてもほぼ確定(高3進級時に正式確定)するため、経済性の高い留学を早期に実現できます。

》参考記事:NCN特別奨学金と一般の奨学金

塾や予備校の費用を削減できる

日本の大学の一般入試などを目指すのであれば、やはり相応の対策として予備校に通うことも検討されることでしょう。文部科学省の統計では高校生の塾や予備校に使っている費用の平均は「10〜26万円/年」となっています。しかし、この平均は塾や予備校に通っていない生徒も含めているので実効性のある数字ではありません。

塾や予備校に通う生徒の割合は概算で約30%のようです。では、これを加味して上記の平均を修正すると、必要な費用は概ね全国平均で「33〜87万円/年」、さらに大手の予備校などでは以下の費用がかかるというデータがあります。

◎ 高校1・2年:年間 45〜100万円
◎ 高校3年  :年間 55〜130万円
 

準備生課程の場合

NCN米国大学機構の準備生課程では、高3でアメリカの大学を受験した場合のプログラム費用(留学準備〜大学卒業までの指導・サポート費用)に対して、高1・高2でも追加費用はいただいておりません。むしろ、高3よりも経済性が高い費用納付方法も設けております。

高1からフルに大手予備校に通った場合と同等の費用で、高校〜アメリカの大学卒業・就職までの進路設計ができるため、非常に経済的という保護者の声もいただいております。

》参考記事:日本人学生受入制度の費用

長期留学は確実な投資

日本の将来が危ぶまれる中、海外で学ぶことの重要性は考えている以上に大きいことです。例えば、日本の大学の研究者が発表した統計によると、アメリカも含めた海外大学に進学して3年以上学ぶことで、生涯賃金は留学経験のない日本の大学卒業者と比べて+4,000万円、海外大学院まで卒業した場合で+14,000万円と、最大1億円以上の差がつくというデータがあります。

また、同じ比較で海外大卒生の外資系企業入社率は日本の大卒者の10倍以上管理職や経営者になる割合は2〜3倍と相当の差がついており、今後さらにその差は広がることでしょう。

出典:『海外留学がキャリアと人生に与えるインパクト』(横田 雅弘, 太田 浩, 新見 有紀子他・学文社 2018

大きな費用のかかる海外進学ではありますが、お子様が得るリターンはその何倍にもなります。確実な将来への投資として、アメリカの大学への進学をぜひご検討ください。


米国大学進学・留学説明会

東京・大阪・オンラインで実施

日本人学生受入制度の詳細は、進学説明会でご案内しています(無料・要予約)詳細資料をもとに、受験方法や留学費用も含めた制度の説明を行うとともに、現地映像や学生インタビューも交えて情報満載でアメリカの大学をより理解していただける内容となっています。

親子で進路を考える機会としてぜひご活用ください。その他詳細は以下のリンクからご確認ください。

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